アクセスが減っても予約が2倍以上に増えた理由|美容サロンのLP改善ビフォーアフター

「LPを公開したら、あとは様子を見ればいい」そう思っていませんか?

今回ご紹介するのは、ヘアカラーとインクメイクを提供する美容サロンのLP改善事例です。

公開から1ヶ月が経ち、アクセスは500件以上。でも予約はたった2件。
予約転換率は、わずか0.4%でした。

「何か問題があるのかもしれない」と感じながらも、どこが原因なのかわからない。そんな状況でした。

納品後1ヶ月のタイミングで運用レポートをお送りしたところ、数字に課題が見えました。
そこで導線の改善をご提案したところ、快くご対応いただけました。

改善後、予約転換率は0.4%→21.7%に。予約件数も2件→5件、2倍以上に増えました。

デザインは変えていません。変えたのは、たったひとつの導線です。

「納品して終わり」ではなく、一緒に結果を追いかける。
この記事では、LP分析から改善提案、そして結果までの流れをそのままお伝えします。
「うちのLPも何か見落としているかも」と感じているオーナーさんに、ぜひ読んでいただけたらうれしいです。

運用1ヶ月目のデータ

納品後1ヶ月のヒートマップレポート

納品から1ヶ月後、運用レポートをまとめてクライアントさんにお送りしました。わたしは納品後も定期的にデータを確認し、気になる点があればご報告するようにしています。「作って終わり」ではなく、公開後の数字を一緒に見ていくことが、結果につながると考えているからです。

そのときのデータがこちらです。

指標運用1ヶ月目
アクセス数532
CTAクリック数44
CTAクリック率8.3%
予約数2件
予約転換率(CVR)0.4%
流入からの予約率0.4%

アクセスは500件以上あります。CTAも44回クリックされています。
1日平均で約14〜15人がLPを訪れていた計算です。
数字だけ見れば、決して少ない数ではありません。

それなのに、予約につながったのはわずか2件。
予約転換率はわずか0.4%です。
100人来ても、予約してくれるのは1人にも満たない計算になります。

「クリックされているのに、予約されていない」

この矛盾に気づいたとき、問題はLPの見た目ではなく、クリックした先の仕組みにあると仮説を立てました。LPのデザインや文章に問題があるなら、そもそもCTAがクリックされないはずです。ボタンまでは来ている。でもそこで止まっている。この「止まっている場所」を特定することが、最初のステップでした。

また、アクセス解析を見ると、訪問者の約82%が新規ユーザーでした。つまり、ほとんどが初めてこのLPを訪れた方です。初めて見た人が「予約しよう」と思い、実際に行動するまでの流れがスムーズでなければ、どれだけアクセスを集めても予約にはつながりません。この視点を持ちながら、データをひとつずつ確認していきました。

データが示した「本当の問題」

レポートをまとめながら、数字をじっくり見ていきました。
ひとつひとつの指標を確認していくと、気になる矛盾が浮かび上がってきました。

CTAクリック率は優秀だった

CTAのクリック率は8.3%。
一般的なLPのCTA平均は2〜5%程度と言われています。
これと比べると、8.3%はかなり優秀な数値です。

つまり、LPを見た人のうち約8人に1人はボタンを押している。
文章もデザインも、予約への興味を引き出すことはできていた。
それなのに、予約につながっていない。

「ボタンの先」に問題がある。その確信が強まりました。

空メール×スマホ85%という組み合わせ

ヒートマップで確認すると、訪問者のうち約85%がスマートフォンからのアクセスでした。
そして当時の予約ボタンは「空メール送信」でした。

空メールとは、件名も本文も入れずに指定のメールアドレスに送信するだけで予約が完了する仕組みです。
以前はよく使われていた方法ですが、スマートフォンからだと操作の流れが直感的ではありません。
ボタンをタップすると標準のメールアプリが起動し、そこから送信する必要があります。
普段メールアプリをあまり使っていない方や、操作に慣れていない方にとっては、思わぬハードルになることがあります。

さらに、このサロンのお客様層は30〜50代の女性が中心。
LINEやInstagramでの予約に慣れている方が多く、
「メールを開いて送信する」という動作自体に違和感を感じやすい世代でもあります。

「ボタンは押した。でもそこから先がわからなくて、やめてしまった。」
そういうユーザーが相当数いた可能性が高い。これが、課題の正体でした。

ヒートマップ解析については、こちらのページで詳しくご紹介しています。

LPで反応が出ない、よくある5つの原因

今回の事例をご紹介する前に、LP制作に関わる中でよく見かける「反応が出ない原因」を整理しておきます。「うちのLPも当てはまるかも」というチェックリストとして読んでみてください。

原因① 予約・問い合わせの導線がわかりにくい

LPで最も多い原因のひとつが、予約や問い合わせへの導線がわかりにくいことです。

「CTAボタンはある。でも予約が来ない。」そんなケースでは、ボタンの先の仕組みに問題があることがほとんどです。今回の事例でも、CTAクリック率は業界平均を大きく上回っていたにもかかわらず、予約転換率はわずか0.4%でした。原因は「空メール送信」という予約方法が、スマートフォンユーザーにとってハードルが高かったことです。

ボタンを押してから予約完了までの流れが、お客様にとってスムーズかどうか。一度自分のLPを実際にスマートフォンで操作して確認してみてください。「あれ、これわかりにくいな」と気づくことがあるかもしれません。

原因② ファーストビューで伝わっていない

LPを開いた瞬間、最初に目に入る部分を「ファーストビュー(FV)」と言います。このFVで「自分に関係あるページだ」と感じてもらえなければ、ほとんどのユーザーはそのままページを閉じてしまいます。

広告経由のLPでは、FVで40〜70%が離脱すると言われています。裏を返せば、FVさえ改善できれば大きく結果が変わる可能性があるということです。

「誰のためのサービスか」「何が得られるのか」「なぜこのサロンなのか」。この3つがFVで瞬時に伝わるかどうかが、離脱率を大きく左右します。

原因③ 情報量が多すぎて、読み疲れてしまう

伝えたいことがたくさんあるからこそ、ついLPに情報を詰め込みすぎてしまうことがあります。でも情報量が多すぎると、読み手は「どこを見ればいいかわからない」状態になり、結果的に離脱してしまいます。

特にスマートフォンでの閲覧が主流になった今、縦に長くなりすぎるLPは読者の負担になりがちです。「伝えたいことを絞る」「重要な情報を上部に集める」「視覚的に整理する」。この3つを意識するだけで、グッと読みやすくなります。

原因④ USPが曖昧で、選ばれる理由が伝わっていない

LP制作でよく見落とされがちなのが、USP(ユニーク・セリング・プロポジション)、つまり「このサロンならではの強み」が明確になっていないことです。

「丁寧な施術」「アットホームな雰囲気」「経験豊富なスタッフ」。これらはどのサロンのLPにも書いてある言葉です。読んでいるお客様の立場から見ると、「どこも同じことを言っている」と感じてしまい、結果的にどこに予約しようか迷ったまま離脱してしまいます。

USPを明確にするためには、3C分析が有効です。3Cとは「Customer(お客様)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」の3つ。

  • お客様が本当に求めていることは何か
  • 競合サロンはどんな強みを打ち出しているか
  • 自分のサロンだけが提供できることは何か

この3つを整理することで、「うちにしかない強み」が見えてきます。競合と同じことを言っていても選ばれません。お客様が「このサロンじゃなきゃ」と感じる理由を、LPの中心に据えることが大切です。

原因⑤ ライティングをAIに丸投げしている

最近、LP制作でAIを活用するオーナーさんが増えています。うまく使えば強力なツールになりますが、AIに文章を丸投げするのは要注意です。

AIが生成する文章は、一見きれいにまとまっています。でも「誰のサロンかわからない文章」「どこかで見たような表現」になりがちです。お客様はLPを読みながら、「この人に任せても大丈夫かな」「自分のことをわかってくれそうかな」と感じています。その判断材料になるのが、オーナーさん自身の言葉や体験です。

AIはあくまで「構成を考える」「表現の幅を広げる」ための補助ツール。実際の体験談・お客様の声・サロンのこだわりといった一次情報は、オーナーさん自身にしか書けません。AIに頼りすぎると、どこにでもある無個性なLPになってしまいます。

「AIで作ったけど反応がない」という場合、まず自分の言葉で書き直すことを検討してみてください。

ヒートマップ解析って何?わたしが使っている分析方法

「ヒートマップ解析」という言葉、聞いたことはあるけどよくわからない、という方も多いと思います。今回の事例でも活用したこの分析方法について、わかりやすく説明します。

ヒートマップ解析でわかること

ヒートマップ解析とは、LPを訪れたユーザーがどこを見て、どこをクリックして、どこまでスクロールしたかを色で可視化するツールです。

よく見られている場所は赤・オレンジ色に、あまり見られていない場所は青・緑色に表示されます。数字だけではわからない「ユーザーの動き」を、画像として直感的に確認できるのが特徴です。

主にわかることは3つあります。

①クリックエリア
ページ内でどこがクリック・タップされているかを確認できます。「CTAボタンが押されているか」「意図していない場所がクリックされていないか」をチェックするのに使います。今回の事例では、CTAボタンが44回クリックされていたことがここで確認できました。

②スクロール深度
ユーザーがページのどこまで読み進めたかがわかります。「ファーストビューで離脱していないか」「最後まで読まれているか」を確認する指標です。今回の事例ではFV下まで82.37%のユーザーが到達しており、LPの内容自体は読まれていたことがわかりました。

③アテンション(注目エリア)
ユーザーが特に注目して見ていた場所がわかります。「スタッフ紹介をよく見ている」「料金表で止まっている」など、読者の興味がどこにあるかを把握するのに役立ちます。今回の事例では、スタッフ紹介・店舗情報・インクメイクのセクションへの注目度が高いことがわかりました。

数字だけではわからないことがある

アクセス解析ツールでは「何人来たか」「どこから来たか」はわかります。でも「来た人がページの中でどう動いたか」は、ヒートマップを使わないと見えてきません。

今回の事例がまさにそうでした。アクセス数と離脱率だけを見ていたら「アクセスが足りないのかも」と判断してしまいがちです。でもヒートマップで確認したことで「CTAはクリックされている、でもその先で止まっている」という本当の課題が見えてきました。

数字とヒートマップ、両方を組み合わせることで、改善すべき場所をピンポイントで特定できます。感覚や見た目の印象だけで改善を進めてしまうと、関係のない場所に時間とお金をかけることになりかねません。データを見てから動く。これがLP改善の基本です。

わたしが使っているツール

わたしがヒートマップ解析に使っているのは「Microsoft Clarity」です。無料で使えるにもかかわらず、クリックエリア・スクロール深度・アテンション・録画機能まで揃っており、LP分析には十分な機能があります。

納品時に解析ツールを設置し、1ヶ月後にデータをもとにレポートを作成してお送りしています。ヒートマップ解析を活用したLP分析の流れについては、こちらのページでも詳しくご紹介しています。

提案した改善内容

課題が見えたので、改善提案をレポートにまとめてお送りしました。内容はとてもシンプルです。

「空メール予約」から「Web予約フォーム」へ、導線を変える。

デザインを作り直すわけでも、文章を大幅に変えるわけでもありません。「予約ボタンを押したら、そのままスムーズに予約できる」という当たり前の流れを整えることが、最優先の改善だと判断しました。

Web予約フォームに変えることで、お客様はボタンをタップしたその画面で日時や名前を入力して予約を完了できます。メールアプリを開く必要も、送信先を確認する必要もありません。スマートフォンに慣れた方なら、1〜2分で完結する流れです。

「当たり前のこと」と思われるかもしれません。でも、この「当たり前」が整っていないLPは意外と多いのです。お客様の立場で自分のLPを操作してみると、気づけていなかった不便さが見えてくることがあります。

なぜデザインも含めて数字やデータで確認することが大事なのか

LPの反応が悪いとき、つい「デザインが古いのかな」
「写真が足りないのかな」「文章が刺さっていないのかな」と考えてしまいがちです。
でも今回のデータは、そうではありませんでした。

  • CTAクリック率8.3%(業界平均2〜5%を大きく上回っている)
  • スクロール率82.37%(FVより下まで読まれている)
  • ヒートマップでスタッフ紹介やインクメイクのセクションへの注目度も高い

LPはちゃんと機能していた。問題は、その先の一歩だけでした。

デザインが原因なのか、文章が原因なのか、導線が原因なのか。
それを判断するためには、データを見るしかありません。
感覚や見た目の印象だけで「デザインを変えよう」と動いてしまうと、
本当の問題が解決されないまま時間とお金をかけることになります。

だからこそ、改善に取り組む前にまずデータを確認する。
デザインも文章も導線も、すべてをデータで判断する。この順番を大切にしています。

今回の事例では、デザインや文章には手を加えず、導線のみを変更しました。
それだけで予約転換率が大きく改善したのは、データが正しく課題を教えてくれたからです。

改善後の結果

改善のご提案をお受けいただき、4月22日にWeb予約への導線変更を実施しました。
変更作業自体はシンプルなもので、大がかりなリニューアルではありませんでした。

その後、5月11日、クライアントさんからこんなご報告をいただきました。

「4月1日から変更前までで2名。4月22日に今すぐWEB予約にしてから、本日まででさらに5名です。効果は良いように感じます。」

導線を変えてからわずか3週間で、5件の新規予約が入りました。
変更前の約1ヶ月間で2件だったことを考えると、明らかな変化です。

数字で見るとこうなります。

アクセス数は約3分の1に減っています。
これは広告予算を調整したことによるもので、流入数自体が変わった時期です。
アクセスが増えたから予約が増えたわけではありません。

それでも予約件数は2件→5件、2倍以上に増えました。

特に注目したいのが予約転換率(CVR)です。0.4%から21.7%へ。
100人来て0人だったところが、100人来たら21人が予約する状態になりました。
CTAクリック率も8.3%から12.4%に上がっており、
予約フォームへの導線がより自然な流れになったことが数字にも表れています。

また、流入からの予約率も0.4%から2.7%に改善しています。
これはLPにアクセスした全ユーザーのうち、実際に予約まで至った割合です。
アクセス数が減った中でも、来てくれた人をしっかり予約につなげられるようになったことを示しています。

アクセスを増やす前に、来てくれた人をちゃんと予約につなげる仕組みを整える。
今回の結果は、そのことを数字で証明してくれました。

「まずアクセスを増やさなきゃ」と考えてしまいがちですが、
器に穴が開いていたら、いくら水を注いでも溢れてしまいます。
今回のケースで言えば、穴は「空メール予約」という導線でした。
穴を塞いでから、水を注ぐ。この順番が大切です。

「作って終わり」じゃなくて、一緒に育てていく

LP納品後の改善フロー

わたしがこのスタイルを続けているのは、「公開したその日から、LPは育ち始める」と思っているからです。

公開直後は、どんなユーザーが来るのか、どこで離脱するのか、何もわかりません。
データが溜まるにつれて、少しずつユーザーの行動が見えてきます。
1ヶ月後、3ヶ月後、半年後。データを見るたびに、新しい改善のヒントが見つかります。

「公開して終わり」にしてしまうと、そのヒントを見逃してしまいます。
もったいないと思うのです。
せっかく作ったLPを、もっと育てていける可能性があるのに。

もちろん、毎月大きな改善をする必要はありません。
小さな気づきを、少しずつ積み重ねていくだけでいい。
今回の事例も、導線をひとつ変えるというシンプルな改善でした。
でもその一手が、予約転換率を大きく変えました。

Web制作をご依頼いただいたオーナーさんには、納品後も「一緒に育てていくパートナー」でありたいと思っています。数字を見ながら、改善を提案しながら、長く関わっていく。そのスタイルが、リピートや口コミにつながってきたと感じています。

LP制作やホームページ制作は、納品がゴールではありません。
公開後にどう育てていくか、そこまで一緒に考えてくれるパートナーを選ぶことが、長期的な集客につながります。

まとめ|LPは「作って終わり」じゃない

今回の事例を通じて、あらためて感じたことがあります。それは、LPの反応が悪いとき、問題はデザインだけではないことが多いということです。

今回ご紹介した改善の流れを、最後に整理しておきます。

  • 納品1ヶ月後に運用レポートを作成・送付
  • ヒートマップ解析で「CTAはクリックされているのに予約されていない」矛盾を発見
  • 訪問者の85%がスマートフォンユーザーにもかかわらず、空メール予約がハードルになっていたと特定
  • Web予約フォームへの導線変更を提案・実施
  • 予約転換率0.4%→21.7%、予約件数2件→5件に改善

この記事でお伝えしたかったことは、大きく3つです。

①まず数字を見ること
「なんとなく反応が悪い」という感覚を、データで確認する。どこで止まっているかがわかれば、改善すべき場所が見えてきます。

②デザインも含めて、数字やデータで確認することが大事
ボタンが押されているのに予約されていないなら、導線に問題があるかもしれません。デザインだけを見直しても解決しないケースがあります。数字とデータを見ながら、改善の優先順位を決めることが大切です。

③LPは公開してからが本番であること
アクセスを集めながらデータを見て、改善して、また育てていく。その積み重ねが、じわじわと結果につながっていきます。「作って終わり」ではなく、「一緒に育てる」。それがわたしの考えるWeb制作のあり方です。

「うちのLPも、どこかに問題があるかもしれない」と感じたオーナーさん、ぜひ一度数字を一緒に見てみましょう。

あなたのLPも、一緒に見てみませんか?

「うちのLPも、どこかで止まっているかも」
「アクセスはあるのに、問い合わせが来ない」
「そもそも数字の見方がよくわからない」

そう感じているオーナーさんに、まず数字を一緒に見させてください。

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